手塚治虫展 (前田 桂)
9月に入って、朝晩だいぶ過ごしやすくなりました。
日中はまだまだ暑いですが、あぁ、夏が終わっていくな~…
と、ちょっとさみしくなります。
ちょっと早いですが、読書の秋に向けて、“漫画の神様”手塚治虫先生の
展覧会が開催されていたので、先日行ってきました!
手塚治虫先生といえば、おなじみの「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」から、
「ブッダ」、「火の鳥」、「ブラックジャック」など、
子供から大人まで楽しめる、たくさんの斬新な傑作を世に送り出した
漫画家のなかでもパイオニア的存在です。
いまさら、私ごときが説明するまでもないのですが、
今回たくさんの資料や原画を見て、やっぱりほんとにすごい、神様だ!と感じました。
たとえば、展示されている原画の中に落ち込んだ表情をしたアトムが描かれていました。
そのセリフも無い1コマだけで、アトムの悩みや悲しみや葛藤、やるせなさみたいなものが
バーッとぜんぶ伝わってくる。
そういう絵がずっと続くので、全部見て回るのはかなりのエネルギーが要り、
気づいたら2時間以上たっていました。
初めて「ブッダ」を読んだ時も、衝撃や感動とともに
寝っころがって漫画を読んでいたとは思えない疲労感に
襲われたのを覚えています。
大好きな作品で、何度も読み返したい気持ちもあるのですが、
いつでも気軽に読めるものではなくて、なかなか手が伸びません。
キャラクターが人間でも動物でもロボットであっても、善人でも悪人でも、
描かれている表情やしぐさから、セリフやストーリーを超えて
あまりにもたくさんの情報が伝わってきていちいち感情移入しまうので、
こんなに疲れるんじゃないかと、思います。
そのうえ、1回読んだだけで強烈なインパクトを残していくので、
いつまでも忘れることができません。
昨今、おもしろくて読みごたえのある漫画はたくさんありますが、
やはり、手塚治虫先生の作品はその原点ともいえるのではないでしょうか。
以上、ものすごい手塚治虫に詳しいみたいなエラそうな書き方をしましたが、
実は読んだことのない作品のほうが圧倒的に多いです!
すみません。。。
この秋は、衝撃に打ちひしがれて、ぐったりする系の漫画に
また挑戦したいと思っています。
そんな重たくて胃にズドンとくるような、
おもしろい漫画がありましたら、ぜひ、教えてください!!